3年前のある日、母にむりやり、名前も聞いたことがない「茶理庵」という塾の体験に行かされた。僕は、とても緊張しながら扉を開けたことを憶えている。すると、知人がいた。思わず「あっ。」と声が出てしまった。
茶理庵という塾は、授業が本当におもしろかった。僕は心の中で「ここなら続けていける」と思った。4年の春には「ピンホール カメラ」を作ったりした。楽しくてたまらなかった。5年生になると、勉強の量も増えてきて大変だった。6年生になるとさらに量も増え、何度かやめたくなった。しかし、なんとかこらえた。
12月になって、急に算数が楽しく感じられるようになった。家でも、算数はたくさん解いた。結果、「算数選抜」という入試で、僕は「行きたい学校」に合格(うか)った。
僕は、受験勉強を乗り越えていくには、「勉強を好きになる」ということが大切だと思う。僕は、算数が好きになってからは、暗記するスピードも速くなった。受験勉強が「楽しい」と感じられなくても、「楽しいな」と口に出しながら勉強するといいと思う。